研究職として転職する時、「どんな仕事をつければよいか？」と考える人も多いのではないでしょうか。
そんな転職の際選択肢として、データサイエンティストがあります。
データサイエンティストは、企業が持つ多量のデータを整理・解析して、有益な情報を導き出す職業です。近年では、AI（人工知能）やIoT（モノのインターネット）の発展により、インターネット上には膨大なデータ（ビッグデータ）で溢れています。
また、企業がDX（デジタルトランスフォーメーション）を推進するなかで今後需要が拡大していく職業として可能性も秘めています。
本記事では、そんな「データサイエンティストの転職」をテーマに人材業界に特化した内容で解説します。活躍場面や転職時に推定年収、必要なスキル、募集状況などを把握したうえで自分に不利にならない状況で転職活動を行いつつ客観的な意見を聞くことが大切です。
人材業界でデータサイエンティストが活躍する場面について
データサイエンティストの活用は「ヘルスケア」「EC」「広告」「アパレル」「電力」「Web」「IT」などの業界でいち早く取り入れられましたが、現在においては人材業界もその例外ではありません。人材業界では多くの求職者と多くの企業をマッチングさせることで利益を出しているビジネスモデルです。求職者の職業適正や、入社した後にどのくらい継続できるかを導き出すことが企業側に求職者を紹介する際に必要になります。
その際に求職者からアンケートを取った項目や、適性検査の内容、求人サイトと閲覧記録から、その求職者の適正と入社意欲度をデータサイエンティストが分析し定量化して、企業の採用計画に活用します。
その他にも、求人を出してもらう企業を開拓する営業戦略を立てる際に、市場から求人を出しやすいとされる企業の優先順位を導き出す際にもデータサイエンティストは活躍します。
このように人材業界でも、データを解析し、より良いサービスの提供に繋げて、自社の営業戦略に活用するケースは増えてきており、今後もこのトレンドは続いていくものと考えられています。
データサイエンティストはまだ世の中に少なく、人材業界の企業でも自社で採用できている企業はまだ多くはありません。他の業界と同じく、人材業界でも統計学とITスキルを兼ね備えたデータサイエンティストは売り手市場だと言えるでしょう。
データサイエンティストで入社するために必要なスキル
データサイエンティストになるには資格が必要というわけではありません。
しかし、資格が必要ない代わりに「スキル」が必要とされます。必要とされるスキルを解説します。
1つ目は『データ分析のスキル』です。
大量のデータを分析するデータサイエンティストにデータ分析のスキルは必要不可欠です。データ分析の内容は、業界や職種によって異なります。
例えばアンケートを実施し、その集計結果からユーザーがどんなことを望んでいるかを導き出し、実際の施策に落とし込んだ際に、どう変化があったか計測する。Webサイトに来訪した顧客をコンバージョンしている顧客とそうでない顧客を分けて、その違いを定量的に分析するなどが挙げられます。
前者は未経験からでも可能なケースが多いので、そういった業務を募集している企業に応募して経験を積むと良いでしょう。
2つ目が『統計学の知識』です。
このスキルは、データ分析をする上で非常に役に立ちます。統計学とはデータの平均値を計算したり、中央値を出したりなど、バラツキのあるデータから正確な情報を導き出すようになります。
統計学の知識があると、様々な方法を用いてデータ分析をすることができます。データサイエンティストとしての業務をより正確に、より効率化することができるので、書籍やオンライン学習サイトなどを利用して学習しておくことがおすすめです。
3つ目が『プログラミングのスキル』です。
データサイエンティストはデータを分析する際に、ディープラーニングの技術を活用するケースがございます。その中でもよく使用される言語が、AIプログラミングによく使われる「Python」です。
Pythonは数あるプログラミング言語の中でも教材が充実しており、オンライン学習サイトを利用すれば楽しみながら学習を進められます。
Pythonを使えるようになると、AIの開発にも携われるようになるので、キャリアの幅も広がりますので、勉強することをおすすめします。
人材業界のデータサイエンティントの転職時の推定年収
| 転職時の推定年収 | |
| 人材業界（データサイエンティスト） | 500万円~1400万円 |
当サイトに掲載されている求人票を含めて独自調査によると人材業界のデータサイエンティストの転職時の平均年収は、前職の年収も考慮される可能性がありますが推定500～1400万円と推測します。最低でも500万円の大台は到達すると考えてよいでしょう。
人材業界の平均年収が400～450万円という独自調査の結果もあるので、データサイエンティストでの転職時の年収は営業職などの他の職種と比較すると高めの推定年収を提示される可能性があります。
人材業界のデータサイエンティストの募集状況は？
デジタルマーケティング・AI領域の求人・案件紹介サイト「シオビオライズ」によると、人材業界では、大手人材企業のパーソルキャリア、医療系の転職を支援するエムスリーでデータサイエンティストを募集しています。
パーソルキャリアは、国内最大級の転職支援サービス「doda」の社内外のデータに活用による、転職支援数を最大化するための各種モデル開発や機能開発業務を担当するデータサイエンティストを募集しています。
求められるスキルとしては「数理統計や機械学習の関する知識や実務経験」「PythonもしくはR言語の実装経験」「各プログラミング言語でのデータ前処理～分析結果取得、モデリング経験」ですので、前章で上げた人材業界で必要とされるスキルと一致しています。
求める人物像は「主体性を持って、自ら課題解決に取り組める方」「変化を楽しめる方」「スピード感を持って、新たなことにチャレンジしたい方」「チームで1つのことに取り組んでいくことが好きな方」とありますので、スキルにチームを巻き込んで仕事を取り組む事ができる事を自己アピールしましょう。
エムスリーは、グループ事業の一つとして医師・薬剤師の転職支援サービスを行っており、他の事業のデータ活用を含めての業務で採用を行っています。
求める人物は「相手の状況や心情を読み取りながら、正論が言えるコミュニケーション力」「ゼロベース、ロジカルに物事を考えられる論理的思考能力」「既成概念にとらわれない企画提案力」「最後までやりきる執着心」「最新のIT・統計技術を学び、貪欲に吸収していく向上心」とあります。
チーム体制として「一人でサービスを担当し、データ分析の全プロセスを一気通貫で行う」とありますので、データサイエンティスト業務に対して1人で完結させるスキルが求められるでしょう。
人材業界のデータサイエンティストへ内定を得るためには？
本記事は人材業界のデータサイエンティストの活躍場面、転職するための必要なスキルや転職時の推定年収、募集状況について解説してきました。
人材業界で活躍するには、『データ分析のスキル』『統計学の知識』『プログラミングのスキル』の3つが共通して求められます。一方でスキルだけあればよいという事でもなく各企業、求める人物像があり、条件に合致した人物像の候補者が採用されやすい事実です。
転職時は、自らのスキルの棚卸しだけでなく、志望する会社に合わせた書類選考や面接対策を行う必要があるでしょう。その場合は、1人で進めず第三者と一緒に進めることで早期に内定がでる可能性があります。
「転職活動のプロである」である転職エージェントに相談しながら進めてはいかがでしょうか。
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