不動産業界をテクノロジーで変革
2013年の創業以来、不動産の売買・仲介で業績を拡大してきたGA technologies。
サービスの主軸である中古不動産流通プラットフォームサービス「RENOSY」にAIを活用するなど、リアルなビジネスにテクノロジーを融合させたX-Tech領域で存在感を増している。
同社のR&Dを担うのがAIStrategy Center(AISC)だ。Senior Researcherのアーロン・ブラムソン氏は「研究者としてAIなど先進技術を探求していますが、それがプロダクトとして事業に貢献しなければ意味がない」と、チームのミッションを示す。
不動産業界は46兆円という大市場だが、ITの浸透には遅れもあり、多様なデータを有機的に活用する基盤も未整備だ。
業界を取り巻く環境が加速度的な変化を遂げる中、AI、ビッグデータ、RPAなどのテクノロジーを積極的に取り入れる同社の先導部隊として、AISCにかかる期待は大きい。
チームは「BEST BASHO」や「BLUEPRINTby RENOSY」など、現場で活躍が見込まれるプロダクトを次々にリリース。
不動産ビジネスにデジタル変革を起こしてきた。
「BEST BASHO」はグラフデータベースを活用し、通勤や通学のルートや住環境の属性を考慮し、最適な住まいを提案するもの。
「BLUEPRINT by RENOSY」は不動産業者が作成した図面を読み取り、ディープラーニングによってCADデータを自動作成するものだ。
住まい探しのユーザーに訴求する利便性、設計図面起こしの作業を大幅に短縮する効率性など、業界を大きく変えるソリューションである。
R&Dを回転させチームが成長する
AISCの躍進を支えるのは充実したメンバー構成だ。
アーロン氏は理化学研究所など豊富なキャリアを持ち、ネットワーク理論、複雑系に幅広い知見を持つ。
画像処理のエキスパートとして参画した河本悠氏は、元大学助教というアカデミアの経歴を持つ。
「技術顧問には杉山将先生(理化学研究所AIPセンター長/東京大学教授)がおり、他メンバーも画像系の研究者、データサイエンティストなど豊富なタレントでチームを組成。
このメンバーが事業部と密なコミュニケーションを取り、現場の困り事を解決するプロダクトをかたちにしていくのです」(河本氏)
20年春には新卒入社のメンバーも加入し、チームの陣容はさらに充実していく。
「私も外国籍ですが、中国人のメンバーも力を発揮しており、多彩なバックボーンの研究者が働くダイバーシティのある環境を目指しています。
研究と開発をブリッジさせつつ、チーム編成がもたらすケミストリーをうまくプロダクトに落とし込んでいきたいですね」(アーロン氏)
同社が独自の研修体制として用意しているのが「GA BootCamp」。これはエンジニアに求められる基礎知識・スキルを実際のプロダクトを通して身につける育成プログラムだ。
AISCも実践的な研修を体系立て、多くのエキスパートを育成していきたいという。
「GA BootCampはサービスの実装に即したスキルを学ぶもの。
AISCでは論文を読み解き、プレゼンテーションする勉強会を企画するなど、研究者としてレベルアップする試みを続けています」(河本氏)
先端テクノロジーにおける専門性、そして現場への深い理解と洞察を両輪で駆動させ、AISCは、イノベーティブなプロダクト開発、ビジネス提案をさらに進化させていく。
設立/2013年3月12日
従業員数/398名(連結:2020年 1月末現在)
所在地/東京都港区六本木3-2-1 住友不動産六本木 グランドタワー40階
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